タバコQ&A



タバコQ&A

タバコに関する疑問にお答えします

喫煙者にはそれぞれ程度の差はありますが、ニコチンに対する薬物依存(ニコチン依存症)と心理的なタバコへの依存(習慣)が、タバコをやめにくくしている大きな原因です。
タバコをやめるには、やめようとする気持ちをもち続けることが大切ですが、ただやみくもに禁煙しても成功するというものではありません。正しい禁煙のための技術を皆さんが身につける必要があります。

ここでは、みなさんが日ごろ感じているタバコに関する疑問を、「Q&A」にしてまとめてみましたので、みなさんの禁煙への決意、禁煙の成功に役立ててください。

Q1.
タバコは肺がんの最大の危険因子といわれますが、吸っていても、なる人とならない人がいるのはなぜですか?

たしかに、タバコを吸っていても肺がんにかからずに一生を過ごす人もいます。その理由として、タバコの煙に含まれる発がん物質を活性化して、より発がん性の高い物質に換える代謝酵素の働きの個人差によるのではないかと考えられています。

しかし、この分野の研究は始まったばかりで、タバコの害が出やすいかどうかの一部がわかったにすぎません。

1日20本のスモーカーが、一生のあいだに肺がんで死亡する確率は約10%、タバコ関連疾患で死亡する確率は約50%と計算されます。こんなに高い「死のギャンブル」への参加は、医師として到底すすめることはできません。

Q2.
日本では、男性の喫煙率が低下傾向にあるのに、肺がんにかかる人が増えているのは、タバコが主因とはいえないのではないですか?

肺がんの主因が喫煙(受動喫煙を含む)であることは、これまで世界で行われた数多くの研究で明らかです。喫煙率が低下しているのに対し、肺がんが増加している理由は、その影響が現れるのが20~30年後以降であるからです。 我が国では戦後から1970年代までタバコの消費量が急速に増加しましたが、その影響が現在の肺がんの増加として現れています。

また、軽度の喫煙者はたしかに禁煙し始めていますが、肺がんに特にかかりやすいヘビースモーカーが、あまり禁煙していないことも考えられています。

Q3.
タバコはぼけ防止になると聞きましたが、本当でしょうか?

たしかに、タバコを吸うとアルツハイマー病にかかりにくいことを示した研究報告がいくつかありますが、痴呆になった人に過去の喫煙歴をたずねるため、情報が不正確といった問題点が指摘されていました。

しかし、近年、オランダで55歳以上の約1万人を対象に行われた追跡調査によると、タバコを吸うと、吸わない人に比べてアルツハイマー病にかかる危険が約2倍高くなることが明らかになりました。

日本では、痴呆の第一の原因は脳血管障害によるものですが、これもタバコを吸う人のほうがかかりやすいことがわかっており、タバコは痴呆の主要な原因といえます。

Q4.
長年、タバコを吸ってきましたが、いまからやめてもまだ間に合いますか?

もちろん間に合います。禁煙するのに遅すぎるということはありません。

1990年に出版された米国公衆衛生長官の報告書によると、たとえ高齢であっても禁煙することによって、タバコが関係する種々の病気の危険が低下することが報告されています。

また、タバコ関連疾患の症状が現れてからでも、その予後は改善します。ですから、禁煙するのに遅すぎるということは絶対にありえません。

Q5.
これまで何回も禁煙を試みましたが、成功しませんでした。もう自分には無理なのではないかと思いますが?

決してあきらめる必要はありません。たとえば、自転車に乗るにしても、スキーをするにしても、はじめはうまくいかなかったかもしれません。しかし、あきらめずに何回かすると、だんだん上手になりませんでしたか。

禁煙もこれと同じで、禁煙チャレンジを繰り返すと上手になっていくのです。禁煙も練習だということです。これまで何回も禁煙のチャレンジをしている人こそ、生涯禁煙というゴールに最も近い位置にいるのです。

Q6.
意志が弱いのか、いまだに禁煙できずにいます。よほど意志が強くないと、禁煙は無理なのでしょうか?

いいえ、それは意志が弱いために成し遂げられないのではなく、次の2つの理由によるものです。

ひとつは「ニコチン依存」、もうひとつは長年の習慣からくる「心理的依存」によって、始終口がさみしく、手持ちぶさたになるためです。

たしかに、禁煙は簡単ではありません。しかし、それでも毎年多くの人が禁煙に成功しています。このホームページは、専門家による科学的な分析に基づいて作成されたもので、たくさんの禁煙のための秘訣が紹介されています。このなかから、自分に合った方法を見つけてチャレンジしてください。

Q7.
禁煙すると太るとよくいわれています。太っても禁煙するほうがよいのでしょうか?

禁煙すると体重が増える人がいますが、禁煙をしたすべての人に体重増加がみられるわけではありません。体重が増える人でも普通2~3kgくらいです。

自己流で禁煙した人の中には、5~10kgも体重が増加してしまう人が出てきますが、このホームページを使って、タバコを吸いたい気持ちを上手にコントロールする方法を身につければ、それほど体重は増加しません。安心して禁煙に挑戦してください。

なお、禁煙と同時に無理してダイエットを始める必要はありません。まず、禁煙を達成し、禁煙が安定してから体重コントロールを実行しましょう。

Q8.
禁煙後、どのような症状が出てきますか?

タバコが吸いたい、イライラして落ち着かない、不安、集中困難、軽い頭痛、倦怠感、不眠、便秘などがよくみられる症状です。

しかし、これらの症状のすべてが現れるわけではありませんし、その程度は人によりさまざまです。

このような症状は、禁煙を始めて最初の3~4日間に最も強く現れますが、1週間もすれば症状は軽くなり、2~3週間でほとんど消失します。これらの症状を健康の回復サインと考えれば、たとえ症状が強くても必ず打ち克つことができます。

Q9.
私が禁煙しようとしていることを、他人に伝えたほうがよいでしょうか?

強制はしませんが、家族や友人、職場の同僚など、身近な人であなたが禁煙するのをあたたかくサポートしてくれそうな人がいれば、その人に禁煙の決意を伝えるようにしたほうがよいと思います。なぜなら、そうすることによって、あなたの義務感が生じ、禁煙の決意が強固なものになるからです。

また、あなたが禁煙後、離脱症状(禁断症状)のためイライラしたり、禁煙にくじけそうになってもサポートしてくれるでしょう。

しかし、あまり多くの人に決意を伝えると、むしろそのことがプレッシャーになる場合もあるので注意を。あなたが決意を伝える人は、もともとタバコを吸わない人か、やめた人がよいでしょう。

Q10.
タバコは一度にやめたほうがよいですか、それとも時間をかけて徐々に本数を減らしてからやめるほうがよいですか?

どちらでもかまいませんが、禁煙に成功した人の多くは、一度にやめる方法(断煙法)を行っています。

時間をかけて徐々にやめる方法(減煙法)の場合は、うまくすれば禁煙後の離脱症状(禁断症状)があまり強く現れずに禁煙することができます。

しかし一方、減煙法の問題点として、ニコチン依存度の強い喫煙者では、本数を減らす過程でニコチンの離脱症状がみられ、断煙法に比べて長い期間、症状に苦しむことがあります。また、本数が減っても、なかなか禁煙に踏み切れない状態になることもあります。

ですから、よく考えて、自分に適した方法を選んで禁煙を実行してください。

Q11.
禁煙後、咳がよく出るのですが?

禁煙後、咳がよく出るという症状がみられることがあります。

これは、たんをとり除く肺の能力が強まったことによる一時的な反応です。気道の繊毛の機能が回復してきていることを示すサインなので、心配はいりません。むしろ健康が戻ってきたサインと考えましょう。

Q12.
私の周囲には、タバコを吸う人が多くて困るのですが、どうすればよいでしょうか?

たしかに、禁煙の初期には、タバコを吸う仲間を減らすまいと圧力をかけたり、喫煙を再開させようと誘惑する困った人たちがいるようです。しかし、そういう喫煙者の多くは、じつはできれば自分もやめたいと思っているものです。

あなたの禁煙を続ける気持ちをきちんと伝えて、タバコの誘惑をきっぱりと断れば、圧力はなくなるはずです。反対に、あなたの方から禁煙の仲間を増やそうと働きかけるのも一手です。



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