タバコの基礎知識



妊婦や子どもへの影響

女性や子どもへのタバコの害

タバコの害は、喫煙者本人への影響だけでなく、タバコを吸わない周囲の人にも受動喫煙による健康被害を与えてしまいます。まして、胎児の発育や子どもの健康にとってよいわけがありません。

妊娠や出産の異常、乳幼児突然死症候群のリスク

厚生労働省が10年ごとに実施する乳幼児身体発育調査(2000年)によると、妊婦全体の喫煙率は10.0%と、前回調査の5.6%より大幅に増加しています。しかも、若い妊婦の喫煙率が、15~19歳、20~24歳では、それぞれ34.2%、18.9%と高くなっています。

喫煙は母体だけでなく、胎児の発育にも悪影響を及ぼします。たとえば、母親の1日の喫煙本数が多いほど、赤ちゃんの出生時の体重・身長はともに低くなる傾向にあります。一般的に「落ち着きのない子」といわれる注意欠陥多動性障害(ADHD)と妊娠中の喫煙との関係も指摘されています。さらに、妊婦本人がタバコを吸わなくても、妊娠中に家庭や職場で受動喫煙にさらされるだけで、低体重児や早産のリスクが高くなります。

乳幼児がなんの前ぶれもなく、既往症もないまま突然死亡するという乳幼児突然死症候群(SIDS)は、うつぶせ寝や人工栄養による保育のほか、妊婦本人の喫煙や受動喫煙、出産後の家族の喫煙によって、リスクが高くなります。子どもの周囲で親などがタバコを吸うと、子どもが呼吸器症状や肺機能低下、気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症、中耳炎にかかるリスクが確実に高くなります。そのほか、子どもの喘息、脳腫瘍や白血病、リンパ腫との関係も示唆されています。

厚生省の研究(1988年)によると、両親ともにタバコを吸わない場合に比べ、両親のいずれかが喫煙者である場合は、乳幼児突然死症候群にかかるリスクが1.6倍、両親とも喫煙者の場合は4.7倍高くなる。

妊娠中の喫煙による胎児・子どもへの影響

妊婦が喫煙すると、低体重児(2,500g未満)の出産、早産、妊娠中の異常(破水、胎盤早期はく離、前置胎盤など)、乳幼児突然死症候群のリスクが確実に高くなる。そのほか、自然流産、子宮外妊娠、児の口蓋裂(先天異常の1つ)との関係も示唆されている。
(アメリカ公衆衛生長官報告書,2004及び2006)

タバコは胎児や子どもの健康にも悪影響。妊婦の喫煙により低体重児や早産、周産期死亡、出産後の乳幼児突然死症候群(SIDS)や注意欠陥多動性障害(ADHD)などのリスクが高まる。



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